訪問着は万能なのか結婚式のマナー

結婚式のマナーを解説します

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訪問着は万能なのか

結婚式のマナーの本などを読みますと、結婚披露宴に招待されたばあいの服装として、訪問着が推奨されていることが多いです。


たしかに訪問着は未婚既婚問わずに着られますし、着物の格も準礼装(正礼装である黒留袖、色留袖のひとつ格下)ですので、たしかに便利ではあります。


ただし、ちょっと気をつけていただきたいのが、袖の長さと年齢の問題です。


ふつう、着物の袖丈は49.2cm(1尺3寸)になっています。これは振り袖以外はみなこの長さが基準になっているわけです。つまり、黒留袖、色留袖、訪問着、付け下げ、江戸小紋、色無地すべての袖丈の基準が一応約49cmなのです。


49.2cm(1尺3寸)が基準なのですが、本来、これは151.5cmの方に対しての袖丈なので、身長によってちょっと長くしたりすることがあるのです。


こと、訪問着にいたっては、仕立てるときに「袖を長めに」と注文して仕立てていただく方もいるくらいです。


そうなると、これは袖丈としては「小振り袖」に近くなるのですね。


ご存知の通り、振り袖は未婚女性の第一礼装ですので、本来未婚の方しか着ないはずです。


そうしますと、この「小振り袖」ちかい袖丈の訪問着いうのはいったいどうなるのかということなのです。


しかしながら、振り袖と訪問着では使う小物も帯も違ってきますから、お召しになってもかまわないわけです。だからこそ既婚の方でも訪問着を仕立てる際に袖を長めにするかたがいらっしゃるわけです。


では、なぜ訪問着の袖丈を長くするかということに関しては、先に書いたように身長など体格的にちょうど釣り合いがとれるようにという面と、袖を少々長めに仕立てることによって、訪問着の着物としての優美さが出るからなのです。


ですが、再三申し上げますように、もともと小振り袖は振り袖な訳ですから(当たり前か)、あまり年配の方が着ると、これまたおかしな具合になってしまうことになるのです。


ということで、袖を長めに仕立てた訪問着は20代から40代くらいの方がお召しになることが主になります。


訪問着の袖を長めに仕立てたかたも、ちょと年齢と釣り合わなくなったなと思われると、また袖をもとの1尺3寸に詰めなおして着たり、羽織に直したり、帯にしたりというリフォームをなさることが多いです。(もちろんお若い方に譲るという方も多いです)


このように、一緒くたに「訪問着」といっても、貸衣装ならともかく、ご自分でお持ちのものでずいぶん前に長めに仕立てた訪問着や、お知り合いに借りる場合などは、袖丈を測ってみてそれがどれくらいの長さなのかちょっと調べてみてください。


その上で、「長め」でしたら一度本番通りに着付けをなさってみて(髪型も)、鏡で見たり、着付けの方に見ていただいて、自分の年齢で違和感があるかないかを確かめることをおすすめします。


結婚披露宴というのは、いわゆる着物マニアの方もたくさんいらっしゃるところでして、そういう方は実によく周りをご覧になります。


まして、見る対象が親族であればなおのことです。


そうなると、とりあえず訪問着ならOKという考え方もなかなか難しい問題ですよね。


私は個人的には訪問着よりも付け下げの方が好きです。